表面に残る葉の影こそおいしさのシンボルIwabuchi Orchard
秋を迎え、実が赤くなる頃に行われるのが「葉摘み」と呼ばれる作業です。果実の周囲に繁る葉を摘むことで、果実全体に日光が当たるようになり果実の表面がむらなく赤く色付きます。
でも、岩渕農園の葉とらずりんごは「葉とらず」の名前でわかるようにこの葉摘みを行わずに、いわば自然の状態で果実を熟させています。
太陽の光をたっぷり浴びた葉が作りだす養分を十分に蓄えた「葉とらず」りんごは、「葉摘み」したりんごより明らかに美味しくなります。りんごの表面に残る葉の影こそ、本来の美味しさのシンボルであることを、どこまでも豊かで芳醇な甘さの中にお伝えしたいのです。
よく働くちいさな葉っぱIwabuchi Orchard
当園でりんご栽培で最も大切にしていることの一つに『葉っぱづくり』があります。葉とらずりんごの農地の中でも当園の葉は一回り小さいのですが、それは糖度をさらに上げるためのこだわりなのです。このよく働く小さな葉っぱが蜜入りりんごを作り上げるのです。
りんごに蜜を入れるためにIwabuchi Orchard
これは実際にあった質問です。「みつ入りりんごにするために生産者たちが注射針でりんごに直接針を刺してみつを入れ込んでいるのですか?」まるで嘘みたいな話ですが、何も知らない方にしてみれば本当に疑問なことかもしれません。それははもちろん間違いで、実はどうしたらみつが入るのかかなり分かってきています。
りんごをたくさんお日様にあてる
実は昔から葉っぱだけでなく実自体も太陽を浴びることによって糖度が上がることがわかっていました。けれども病害虫の防御から始まった有袋栽培を最近は均一な色づきが目的で行っているところも少なくなく、無袋栽培を始めた時は消費者にはもちろん生産者にもなかなか受け入れられなかったそうです。
収穫をできるだけ遅らせる
葉っぱは養分を実に送るだけではなく霜や暑さから実を守る役目も果たし、より収穫を遅らせることが可能になります。ぎりぎりまで木上にあることでりんごは果肉内の余分な水分を外に出そうとします。そのとき気温が低くなるとりんごの実に水滴がつくようになり、これによって実から水分が出にくくなり結果的に蜜ができやすくなります。
収穫まで葉っぱを残す
果実に充分栄養が行き渡るように光合成をさせます。葉は工場の役割をしているからです。美味しさの秘密は、葉が陽の光をたくさん浴びて空気中の炭酸ガスで呼吸をし、りんごに養分(ソルビトール)を送ってこそ甘みが増し美味しくなるのです。しかも葉とらずりんごは糖度が高いだけでなくジューシーなのもの特徴で、ナイフを入れると「パリッ」ととてもいい音がします。果肉からあふれるジュースもたっぷりで美味しさの証です。的に蜜ができやすくなります。